結局のところ、円形脱毛症の本当の苦しみというものは、患った本人にしかわかりません。毎日 「いっそう死んでしまいたい」と思っていました。そして、どうせなら自分の頭が原形もとどめないほどグチャグチャに潰れるようにして死にたいと思ったこともありました。
そうすれば死んだ後に、この見にくい円形脱毛症を人目に晒さずに済みますから。でも、そうやって自分が死んでいったら、自分の親や、本当に自分を心配してくれる人達がどんな思いをするだろう・・・と考えることで、その度に踏みとどまって来ました。
ある時、たまたま仕事で行ったオフィスビルの中で、隠しようがないほど大きなアザが顔にある女性が働いている様子を目にしました。
若い方ではなかったかと思いますが、おそらく結婚はまだしていないでしょう。でも、スーツをビシッと着こなし、颯爽と歩く彼女の姿を見ていると、なんて自分は弱かったのだろうと反省しました。
帽子などで患部を隠すことが出来、それを容認してくれる職場環境など、自分のおかれている境遇を振り返ると、世の中にはもっと苦しんでいる人もいて、それから比べると自分はまだまだ幸せなんだと実感しました。

